山林所有の楽しみと活用方法　自伐林業

山いちばで山林を購入されたお客様の山林活用事例をご紹介します。今回は自伐型林業を通じて、自分の山作りを進めている岩本様を取材しました。

自分の山で自伐林業を実践

岩本様は山いちばで山林を購入して「丹波山活の会」という団体を作り、現在は4名の仲間と共同で自伐林業を実践されています。

団体設立のきっかけですが、林業就業支援研修で知り合った方に「一緒にやりませんか」と声をかけて、仲間になってもらったそうです。

また、補助金を受けるために、団体を作る必要があったのも理由の一つとのこと。

道作りのための地ならしや杭打ちは、土木作業なので体力のいる仕事ですが、共同で作業したほうが楽しいしスピードも上がりますね。

自伐林業を始めるにあたって、林業NPOなどでチェンソーの安全講習を受けたり、林業の技術を学ぶことができます。

参考ページ：　自伐型林業を始めよう

伐採した木で道作り

岩本様は平日は仕事があるので、休みの日に山へ通いながら少しずつ山を整備されています。

活動を始めて最初の1年目は、ほとんど倒木の片付けで終わったそうです。今年は尾根まで楽に上がれるように、山の斜面に道を作ることが目標とのこと。

道や階段作りは、まず地面を鍬などで平らにしてから、崩れないように丸太で土留めをして杭を打ち込みます。杭は伐採した木を適当な長さに切って材料にします。土木作業なのでかなりの重労働ですが、ジムに行くより体幹が鍛えられるので、よいエクササイズになるそうです。

木の伐採方法ですが、まずは木を倒したい方向に受け口（切り込み）を作り、続いて反対側に追い口を作って重心を移動させます。

木を倒す方向のコントロールは、チェンソーに付いている「ガンマーク」を目安にします。

100年先を考えた山作り

倒木を越えてさらに谷の奥へ進むと、キャンプ場になりそうな平地があります。

その先には湧き水が2ヶ所あり、一見すると飲めそうなほどきれいな水ですが、ヒ素や水銀が含まれている場合があるので、事前の水質検査が必要です。

今後の山作りの方針ですが、一度人の手が入った山は継続的な手入れが必要なので、まず道作りを進めることと、間伐を続けていきたいとのこと。

あとは自伐林業だけでなく、キャンプ場の開拓や山小屋作り、ドローンで撮影した画像から三次元の地形図を生成したりと、山遊びの構想もいろいろあるようです。

山作りや育林は、親子孫の三代、100年単位で考えないといけないので、自分の一生を通じて楽しめる事業です。

ゆくゆくは自分の山を持つ者同士のネットワークを広げて、共同で作業ができればという夢もあるそうです。自伐林業は大変なことも多いですが、100年先を夢見ながら山を作る楽しみがあります。