山林売却の方法と手順

山を売りたい方や山林を処分したい方に向けて、山林売却の方法や手続き、山を売ったときにかかる税金、準備する書類などの注意点を解説します。

山林の使い道がなかったり所有するメリットがない、山林を相続したが行ったことも見たこともない、山林の維持や管理が大変などの理由で売却を検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。

山を売る どこに相談?

山林売却

山林を売りたい、処分したいという場合、どこに相談すればよいのでしょうか。

通常はまず不動産業者や、懇意にしている銀行、税理士などの士業関係者に山林売却の相談をするようですが、不動産と山林は似ているようで取引に必要な知識が異なるため、売却手続きや境界策定、税金面で的確なアドバイスを受けたり、山林の価値に見合った査定結果を得ることは難しいでしょう。

山林の境界線は立木の種類や尾根、沢で判別するため、素人では見分けが難しく、登記簿や公図を見ても境界線がはっきりしない場合は、隣地所有者との調整が必要になります。

また、山林売却を依頼して業者に査定してもらったところ、山林の立木は全く価値なしという結果が出る場合も多いようですが、適切な伐採・搬出方法や、木材の販売ルートを持たない業者であれば、立木がゼロ査定になるのは当然です

山林に関する知見がない業者では、境界線や所有者の問題に対処したり、山林の価値に見合った査定を出すことは難しいでしょう。やはり、山林のことは山林のプロに相談するのが一番です。

山いちばでは、山林のプロによる的確なアドバイスをはじめ、山林の現況や接道条件、立木の種類や年数、マーケットの市況まで考慮した上で、山林全体の価値を正確に査定します。

山林をすぐに処分・現金化したい方は山林買取も行っています。

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山林売却の流れと手続き

山林を売却する際の流れと手続きは、以下のようになります。

  1. 山林の「登記簿謄本」もしくは「固定資産税の通知書」を用意する
  2. 山いちばに査定(山林の現況・立木価格)を依頼する
  3. 山林仲介の契約を締結し、手数料・掲載料・調査費用に関して説明する
  4. 現地調査(ドローンによる空撮と地上からの確認等)を開始し、査定金額を確定する
  5. 山林仲介用ページを作成する (写真・立木情報・毎木量・接道・価格)
  6. お預かりした山林を、見込み客・業者等にアプローチする
  7. 買い手のお客様と譲渡契約を締結し、売却代金を決済する

では、山林売却までの流れを順番に説明していきます。

登記簿謄本か固定資産税の通知書を用意する

山林の売却をご希望される場合は、事前の査定が必要です。まずは対象となる山林の「登記簿謄本」もしくは「固定資産税の通知書」をご用意いただきます。

登記簿謄本には住所などの地番と現在の所有者、「山林」「原野」「雑種地」などの地目が記載されており、法務局で取得できます。

固定資産税の通知書には所有する山林の所在地や面積、評価額、課税標準額などが記載されており、山林所有者の方に毎年送られてきます。

「固定資産税 納税通知書」の一例です。様式は各市町村によって違います。

固定資産税 納税通知書

固定資産税 納税通知書

山いちばでは、売却に必要な公的書類の取り寄せ方法や、記載項目の確認方法など、様々なサポートを行っております。ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。

山林の査定を依頼する

山林の査定にあたっては、まず所有者に関する情報や、隣地との境界、権利関係を確認します。

実際に調べてみると、対象となる山林が他人との共有名義であったり、図面が古くて境界がはっきりしないといったことがよくあります。この場合は、共有者への聞き取り調査や、境界線の策定、隣地所有者との調整などが必要になります。

権利関係が複雑な場合や、面積が小さすぎる場合は、査定をお断りすることもあります。

山いちばでは、山林の査定を無料で行っております。山林の境界や権利関係などの調査費用が発生する場合は、事前にお知らせしておりますのでご安心ください。

ここで問題がない場合は、山林の査定に移ります。山林の土地については地目や面積、接道状況、傾斜などを考慮し、立木については樹種、樹齢、手入れ状況、伐採や搬出の難易度などを考慮した上で、市場の木材価格を参考に査定を行います。

最後に土地と立木の査定金額を合算し、おおまかな山林の価格を算出します。山林の価格相場は、1平方メートルあたり100~5,000円と山林の種類によって異なります。山村奥地林地は安く、都市近郊林地ほど高くなります。

山林は面積が広大で、100年以上前に測量した数値がそのまま残っているという場合もあり、登記上の公簿面積と実際の実測面積にズレが生じることもよくあります。

売却の際は、登記簿に記載された面積をそのまま利用する「公簿取引」か、実測によって土地面積を確定する「実測取引」で行いますが、通常は公簿面積を用います。

査定の費用ですが、基本的に仲介の契約を交わして、物件を掲載するまでは無料です。ただし、境界線の策定や隣地所有者との調整などが必要な場合は実費をいただきます。

山林仲介の契約締結

山林の査定が終わったら、調査結果を記載したシートを作成して、お客様にお渡しします。

査定シートには、接道や境界といった山林の現況をはじめ、スギやヒノキなどの樹種と面積、立木と土地の査定価格など、山林の価値に関する情報が記載されています。

査定にご納得いただければ、山いちばとお客様との間で山林仲介の依頼契約を締結し、仲介手数料や掲載料に関して説明いたします。

山林の現地調査

契約締結後に、山林の現地調査(地上からの確認、境界確認、ドローンによる空撮等)を開始します。

山林内に入り、現況や立木の種類、生育状況、間伐、下刈りの有無等を改めて確認し、ドローンによる上空からの撮影も行い、登記簿の情報と山林の現況に違いがないかを確認します。

また、風害・雪害による倒木や、林道などの管理状況も確認します。

登記簿の情報や図面だけでは、山林の価値を正確に判定することはできません。実際に現場に入って山林内を歩き、プロの視点で現況を確認することが大切です。

最後に現地調査の結果をもとに、山林の査定金額を確定いたします。

山林売却物件ページ作成

査定金額が確定したら、山いちばサイトに山林売却物件のページを作成して公開します。

サイトに公開する情報は、山林の価格・所在地・面積・地目・境界・接道条件といった土地の情報、林種・樹種・手入れ状況などの立木の情報に別れています。

また、所在地の地図や、山林内の状態や樹種、境界などがわかる画像、ドローンで撮影した上空からの映像など、山林物件を視覚的に判断するための情報も付けるようにしています。

見込み客・業者等へのアプローチ

山林物件に対して問い合わせをいただいたお客様や、特定の地域で山林をお探しのお客様、林業関係者等に対してアプローチします。

条件が合えば、買い手のお客様と譲渡契約を締結し、売却代金を決済します。

売却の際の必要経費は、所有権を移転登記する際に支払う司法書士手数料と印紙代が必要です。手数料は地域や筆数によって異なり、印紙代は取引金額によって定められています。

山林売却後の税金について

山いちばでは、山林売却後の税金に関するアドバイスも承ります。

山林を譲渡して得た所得は山林所得となり、確定申告が必要です。ただし、取得して5年を経過しない山林の譲渡は、事業所得か雑所得になります。

山林所得は他の所得と別けて課税額を計算する分離課税となり、山林譲渡する場合の土地については、譲渡所得になります。

山林所得には「長い期間をかけて木を育てる」という林業の経営スタイルに配慮した税制や特例が設けられており、5分5乗方式という特別な方式で所得税額を計算します。

山林所得に関する詳細は、以下の記事をご参照ください。

山林所得について: 山林所得とは

※ 税理士法第52条の定めにより、税務相談を業として行えるのは、税理士や税理士法人のみとなっています。税金の実務については、税理士にご相談ください。

山林売却の問い合わせ

山を売りたい方、山林売却をご希望される方は、山林のプロ「山いちば」にご相談ください。

境界がわからなかったり、必要な情報が揃っていなくても大丈夫です。こちらで山林の調査や公的書類のチェック、手続きに関するアドバイスをさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

下記のフォームに必要事項をご記入の上で「送信」してください。

山林売買 Q&A

山林購入・山林売却でよくあるご質問、お問い合わせを「山林売買 Q&A」にまとめました。ご質問の前にぜひご一読ください。
山林売買Q&Aページ: 山林売買Q&A 山林購入・売却をご希望の方へ

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